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ショックなことが多すぎて。 [こんなことあんなこと]

ほんとにいろんなことがあった1週間だった。
6月30日の根津神社の大祓に参加しようと思っていたのに、気づいたらその日はとっくに過ぎていた。

7月7日(土)-8日(日)に、日赤学会の学術集会が広島で開催される予定で、前日の6日(金)の午後の理事会・評議員会に出席するために、航空券もホテルも予約していたのだが、西日本一帯で数日間豪雨が続くとの予報があり、その日の午前中に両方ともキャンセルした。

当然、学会も中止になると思い、事務局にメールで欠席の連絡を入れ、同時に学会ホームページに開催するかどうかを掲載してほしいと頼んだ。

その時は、追ってお知らせしますということだったのだが、お昼過ぎにHPを見ると、「開催します。気をつけておいでください」と書かれていた。

まさか。

でも開催するとなると、日曜のプログラムの司会をやることになっていたので、土曜の内には行っていなくては…。

あわてて、格安航空券のサイトを探し、予約しようとしていた時、
最初に予約した往復便の予約確認メールをよくよく見て見ると、
帰りの日付が、なんと7月7日(土)!になっていることに気づく。

プログラムがなかなか確定せず、チケットを予約するのにやきもきしていたことは覚えているのだけれど…。
あわててこちらもキャンセルし、改めて7日の行きの便と8日の帰りの便を取り直す。

こうして、ぎりぎりチケットをゲット!
(後で調べたら、格安航空券といっても、ただの旅割?みたいなもので、JALのサイトでも同じ値段で販売していた。)

それから、何があってもよいように、荷物をキャリーバッグからリュックに詰め替え、濡れてもよいような服と靴を用意した。

さあ、これで準備万全、早く寝ようと思っていたら、学会事務局からのメールで、広島全域に特別警報が出たので、学会は中止しますという連絡。
でも、理事会と評議員会はかろうじて開催されたのだという。

そこから、またまた往復チケットのキャンセル。手数料だけでも相当の額になる。
(一部は自分のミスではあるが)

そんなことで自分なりにてんやわんやの状態だったのだが、
広島に向かった人はそれどころではなかったみたい。

新幹線で5時間かかって新大阪まで行き、そこから乗り換えて岡山、さらに乗り換えて新尾道まで11時間かけて来て、そこで立ち往生。たまたま一緒になった人と急きょホテルを探して泊まったという人もいた。
でも、翌日は行くことも帰ることもできず、3日目の日曜日になって、ようやく帰りついたそうだ。

キャンセルの手続きだけで文句を言っていた自分が申し訳ないような話だった。

それにしても、台風なら数時間で暴風雨域から逃れられるが、この線状降水帯というのは、本当に恐ろしい。広範囲に長時間停滞するのだから。

たまたま東京はその線から外れていたが、もし東京がひっかかっていたら、大変なことになっていただろう。
自宅近辺は海抜6メートル。昔から根津のあたりはすぐに水がでていたと聞く。
近くにコンビニがあると安心していたが、実際にはコンビニが水浸しになって、停電してしまうことだって大いにあるわけだ。

それに今回思ったのは、マスコミの報道の仕方。
テレビで誰かがどうして報道特番をやらないのかと言っていたが本当にそうだ。
被害の状況を何人死亡、何人行方不明とそればかりテロップで流していて、
交通網がどうなっているのか、さっぱりわからなかった。
不通の路線名も書かれているが、その路線がどこを通っているのか、わからない。
地図でも示してくれれば、少しはわかるのだろうが。
旅行していた人は、知らない土地で本当に困っただろうなと思う。

しかもこんな時に、オウム真理教元信者7人の死刑執行のニュース。
天皇退位の時期と重ならないように、なんて。
天皇もとんでもないと思ったんじゃないかな。自分のせいにしないでくれと言いたいでしょうね。
政府は、サッカーのW杯の裏側位がちょうどいいと思ったのかしら。

死刑って、目には目をの論理。
イスラム国のことを批判するのに。
しかも7人、一斉に。
世界から見ると、本当に野蛮な国という印象を強烈にアピールすることになるのに。

第二次世界大戦時に植え付けられた、訳の分からない不気味で残虐な日本人というイメージの名残は、まだまだ世界中にあるのに。
いくら試合後のお掃除が話題になったって、不気味さを払拭するのはとても大変なのだ。









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慣れないことにとまどう日々 [こんなことあんなこと]

3年ぶりに学位論文の面倒をみることになって、短期集中的に論文を読み赤を入れる作業に何時間も費やす日々を過ごした。

昨日、今日は、修士論文と博士論文が1編ずつ。
それも、研究の最初から付き合っていればもっと助言もできるだろうが、
結果も出てしまったあとで、論文だけを見るのは至難の技。
しかも、締め切りが…。

すっかり「強迫的修正モード」のゾーンに入ってしまい、
メールで届くあらゆる文書に赤を入れたい衝動に駆られるようになってしまった。

ところが、新しい職場のPCは、これまで使ったことのないHP製で、
キーボードが使いにくいったらない。
とくにアルファベットのOが入力できない。
右手の薬指で打つせいか。
なんども打ちなおしているうちに、右手左指の第2関節が腫れて痛むようになった。
両方のすべての指がこわばって、グーを作るのがやっかい。

そういえば、職場の健診も、今までとはちょっとー否、だいぶ様子が違った。
前の職場では同じキャンパス内に医療センターがあったから、
毎年の職員健診もその健診センターで受けることができた。
人間ドックのお客様も一緒の場所で、健診を受ける際も、特別の検査着に着替えて
検査ごとに違う検査室に呼ばれて受ける。
説明も丁寧だった。

今度の職場には病院がないので、企業の健診車がやってきて検査をしてくれる。
学生食堂のラウンジが受付で、外に横付けされた健診車で胸のX線検査。
車内のカーテンで遮られたコーナーでシャツとブラジャーをとって隣のX線カメラのところへ行けというのだが、
検査着が渡されることもなく、上半身裸でシャツを羽織るようにしてカーテンを出ようとしたら、呼び止められた。
Tシャツを貸してくれるという。
先に言ってよね。

次は建物内にもどってトイレで採尿。
外で係りの人がストラップ状の検査紙をコップに浸して、その場で検査をする。
細いストラップに5ミリ四方くらいの小さな四角い検査紙が5枚、すきまを開けて貼ってある。
5種類の成分検査がそれぞれの色の変化で判定できる仕組みだ。
検査紙の色の変わるのを待つ間、紙コップの自分のおしっことにらめっこ。
黄色、褐色、黄緑色と、なかなか綺麗な色あいである。
シュールな体験。

2階に言って、身長と体重と腹囲の測定。
なんと1年に5ミリずつ身長が低くなっている!
おまけに体重も2kg近く減っている!!
外食せず、お昼もサンドイッチ程度の食生活になって、少し体重が減ったと思ってはいたが...。
最近、65歳を過ぎたら、メタボよりフレイルを心配せよという記事を読んだばかりだ。
気を使って野菜ばかり食べていたが、肉だ!肉を食べなければ!
というので、今晩のおかずはさっそく鳥のから揚げとレバニラ炒め。

ところで、聴力は落ちていると思ったら、正常範囲。
視力は右目だけが下がっていた。
最近かすむしなあ…

採血で1本のチューブに採った血液が少なすぎたらしく、
別のチューブに血をとったあとで、またシリンジに挿し直して(さすがに血管ではなく)追加採血していた。
そんなことするの、初めてみた。

この一連の検査と心電図と内科診察が、横並びで行われる。
もちろん、心電図と診察はカーテンで仕切られたところで行われるが、
プライバシーもあったものではない。
順番を待つ受診者は、ボロボロのパイプ椅子に座っておしゃべりしていて、うるさくて聞こえないから静かにしてくださいと職員に注意されていた。

ああ、なつかしの医療センターよ…
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看護ってなんだろう [日々の出来事うっぷんばなし]

先週末に精神保健看護の学会があって、疲れた~。

朝早くから行かなくちゃならなかったこともあるが、
ちとここには書けない出来事があって、会期中ず~っと血圧が上がりっぱなしだったから。

 ★ ★ ★

初日にあったシンポジウムは、5人中3人が当事者という、珍しいラインアップ。
残り二人も、地域でさまざまな活動ネットワークの運営をしているワーカーさんと
訪問看護ステーションに勤務する看護師さん。
当事者といっても、一人はNPO法人コンボの共同代表の男性だし、二人目の男性もNPO法人東京ソテリアでピアサポーターをしている。
そして、3人目も地域のリカバリーカレッジたちかわでピアスタッフとして働いている女性。

前回の札幌大会でも、対話シンポジウムと称して、当事者4人のグループと看護師4人のグループが壇上に登り、それぞれ交互にグループでリフレクションをしあうという企画だった。
このときも、当事者はそれぞれ地域で作業所などの運営にかかわっている人たちで、当事者と専門家としての看護師の境界なんて、あってなきがごとしということがすぐに明らかになった。

 ★ ★ ★

当事者は言う。
「看護師メガネを外して、当事者メガネをかけてみて下さい。」

東京ソテリアの男性は、「これまで医療者をさんざん批判してきた。
でも、それは医療者に依存していたから。
自分は患者を辞めました。薬も辞めています。」

リカバリーカレッジの女性は、「ほおっておいてください」。

 ★ ★ ★

2日目の市民講座は、精神障害を抱える親をもつ子どもたちへの絵本を製作・出版しているプルスアルハの、絵を担当している看護師の細尾ちあきさんと精神科医の北野陽子さんのコンビによる絵とお話。

ちあきさんの絵は、谷中で彼女が個展を開いた時に見に行ったので、良く知っているが、
彼女の話を聞いたのは初めてだった。

それはそれは驚きの話だった。
大阪のとても貧しい地域で生まれ育ったちあきさんには2人の兄がいた。
10歳年上の長男には聴覚障害がある。生後間もない頃に病気をして長期入院もした。
お母さんはそのことを苦にして、徐々に不安定な精神状態になっていったという。
人が自分を悪く言っているという妄想か幻聴かが、あったようでもある。
実際、障害をもつ子どもを産むなんて、実家にも帰ってくるなといわれたのだそうだ。

そんなわけで、彼女は幼い頃から世話をしてもらえず、
母親の顔色を見ながら成長し、しっかり者になっていったというのだ。
つまり、彼女の描く絵本は彼女の実体験にもとづくものなのだ。

しかも、次兄が思春期になると大荒れに荒れて、母親と喧嘩した挙句、刃物を持ち出し、「殺す!」「殺すなら殺せ!」と怒鳴りあう毎日。
母親の方も、何か月も行方不明になったこともしばしば。

ちあきさんは、こうした悲惨な話を独特の高いトーンの大阪弁でしゃべる。
大阪人らしく、うけてほしいのだというので、聞く方もアハハオホホと聞いていた。

よく生い立ちを知っている人から、「よくグレもせず、育ったなあ」と言われるけれど、
「なんで、グレなあかんねん」と思うのだそうな。

彼女が看護師になりたかったのは、誰かの役に立ちたかったからだそうだ。
患者になるか、看護師になるか、その分かれ道がどっかにあるのだろう。

ちなみに、彼女の母親は年を取って今は父親と暮らしているが、結局治療を受けたことはないのだそうだ。

 ★ ★ ★

それにしても、研究発表の会場に行くと、看護師の「陰性感情」をテーマにした研究が多くて、いやになってしまった。

なんでそんなに自分の「陰性感情」ばかり問題にするのだろう。
嫌いになったり、腹が立ったりしてもいいじゃないか、と思うのだが。
そんなの人と人との関係なんだから、当たり前でしょう。

患者と「良い関係」になりたい、「良い関係」でなければ、という思い込み。
ぶつかり合うことを極度に嫌う気持ち。不安。

たしかに、急性期の病棟が増えて、慢性期の統合失調症をもつ患者さんよりも、対人関係が安定しない難しい患者さんたちが増えているのは事実。
相手の気持ちを読むのが苦手な発達障害圏の患者さんも増えてきた。
その上、入院期間が短くなって、具合の悪い時しかかかわりあわないことが多くなったのもあるのだろう。

患者さんとの出会いで、自分の人生が豊かになったと感じるような経験をするチャンスが減っているのかもしれない。

せっかく看護師をめざしながら、こんなはずじゃなかったと思っている人が多いのかな。
それはとても残念なことだ。


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消滅可能都市 [日々の出来事うっぷんばなし]

「日本創成会議」が全国自治体の将来推計人口により、23区で唯一、豊島区が2040年には20~39歳の若年女性が半減し、人口を維持することができない「消滅可能性都市」となると公表してから4年が経った。

以来、豊島区は「持続発展都市」を目指して、「女性に優しいまちづくり」をうたって様々なプロジェクトを展開しているらしい。

その成果はどうかわからないが、私の住んでいる文京区界隈を見ても、
祭りの時の観光客を除けば、普段はあまりにぎわってはいない。
観光客も多くは外国からの人たちだ。

新しい店ができては消え、古い店もどんどん消えていく。
千駄木駅前に「仏像を売る店」ができたのも最近だと思うが、もうつぶれてしまった。
駅前の交差点脇のイタリアンの店は、けっこう長い歴史があり、テレビなどでも取り上げられたことは何度もあるが、この9月に移転して違う業種になってしまうらしい。
近くのバッグ屋さんも閉店セールを長々とやっている。
お気に入りのハワイ風パンケーキの店OHANAも無くなった。

谷中銀座でおいしいお店などをよくテレビで紹介しているが、
あれだって新しい店ばっかり。しかも、どんどん変わっている。

今度の大阪北部地震でガスが止まり、銭湯に人が集まっているとニュースで報道していたが、
近所の銭湯は軒並み店じまいしてしまった。
ここに引っ越してきた当時は、すぐそばにいくつもあったのだが。

そもそも、入居した時には働き盛りだったマンションの住民も、20年も経てばみな高齢者の仲間入り。
(学会では65歳以上でも高齢者とは呼ばなくなったらしいが)

遅々として進まなかった不忍通りの拡幅工事も、ここへきてかなり進んで、日医大の坂下の三叉路交差点も大きくなって、バス停も移動した。
でも、道の両側の店々がつぶれて空家になっているのでは、どうにもならない。

何とか活気を取り戻せる方法がないものか。
気に入っている街だけに、このまま消滅してしまわないか、とても気がかりである。

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時代は変わる [こんなことあんなこと]

最近、ある精神科の病棟では、患者さんのおやつの時間が週3日しかないと聞いて驚いた。
それも時間が決められているのだそうな。
入院していると、食べることだけが楽しみという患者さんが多いのに。
糖尿病の人もいるし、誤嚥・窒息のリスクもあるし…ということらしい。

それで、職員はどうしているのかと質問したら、
職員にもお茶の時間なんてないというので、またまたびっくり!

だいぶ昔の話になるが、
私が働いていた病院では、毎日午後3時から40分もお茶の時間があって、
夏ならスイカを切って食べたり、朝とれたてのイワシの酢漬けをお茶受けにしたりしていた。
その頃は、家族からお菓子をお礼にいただくことも普通にあったので、
わざわざ買うまでもなく、おいしいお菓子がふんだんにあった。

安月給だったからか、管理者も何も言わなかったし、その時間は患者さんも遠慮してくれていた。
私がお茶より患者さんと話をしているほうがいいと思ってデイルームに座っていると、
患者さんのほうから、「お茶だよ」「お茶しないの?」と心配してくれた。

夏の暑い日、入浴介助があった日には、一仕事終えたら
患者さんがやっている院内の喫茶店にアイスコーヒーやクリームソーダを注文して届けてもらい、
みんなで喉を潤した。

今はそんなことしたら、とんでもないことになるらしい。
急性期病棟などでは、1日に何人も入退院があると
お茶なんかやっている暇はないという。
そんなことやっていると、その日のうちに仕事が終わらないよと言われた。
喉が乾いたら、立ったまま水を飲むくらいだそうな。

でも、ヨーロッパでは一般病院でも午前、午後とお茶をやっているらしい。
日本の総合病院で実習したスウェーデンからの留学生が、
「なんで日本の病院では10時のお茶がないんだ」と文句を言っていた。
体が持たないと。

これも昔の話になるが、
私が英国で研修していた精神科病院では、全病棟のスタッフが集まっての朝の申し送りが終わると、
それからスタッフは一緒に食堂に行って、朝食を食べた。
私は寮でしっかり朝食を食べてから出勤していたから、
毎日2回朝食をたべていたことになる。
さすがに2回目の朝食はヨーグルト程度だったけど。

それに、英国では医療はすべて国営で、
病棟には患者さんとスタッフのための紅茶、コーヒー、牛乳、砂糖、ジュース(甘い色つき水のようだったけど)が配給されて、官製品の白いティーポットもカップとソーサーも病棟にあった。
お湯を沸かす電気ポットも。だからいつでもお茶をすることができた。
ただし、病棟には冷蔵庫がなかったので、夏にはミルクが腐っていないか確かめてから飲まなくてはいけなかった。

うつで入院してきた患者さんが泣いていると、看護師が紅茶を入れて飲ませ、話を聞いていた。
地域の福祉サービスの居住施設にも同じものがあった。

スイスで研修した精神科病院でも、朝10時と午後2時にコーヒータイムがあって、
美味しいケーキをいただいた。

日本の外資系企業でも、会社に行くといろいろな朝食用の食べ物が用意されていて、
好きに食べられると聞いたことがある。

ワークライフバランスというけれど、働いている場のQOLも問題にしないといけないんじゃないかな。
お茶休憩も取れない職場なんて、おかしいと思う。
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おいち不思議がたり [本のはなし]

ひさびさに、あさこのあつこのおいち不思議がたりシリーズ新作『闇に咲く』。
といっても、
この6月に、さらに同シリーズの新作『火花散る』が出る(出ている?)らしいから、読むのも追いつかない。

このシリーズの主人公は、蘭方医として名を馳せていたが、今は深川の菖蒲長屋で一町医者として働いている松庵の娘、おいち。
互いの信頼と愛情で結ばれた二人だが、この二人に血のつながりはない。養女なのだ。
養母であるお里も、おいち5歳のときに亡くなった。

おいちは今、父の薫陶を得て医者修行中。
ときどきお里の姉で豪商のおかみさんとなったおうたがふたりを訪ねて来て、なにかと(いらぬ)世話を焼く。

だが、このシリーズで特異なのは、おいちがこの世に思いを残して亡くなった人の姿が見えるという能力をもっていること。今風に言うと、サイキックですね。

さらに、この二人の他に、本所深川界隈を仕切る岡っ引きの仙五朗親分や、おいちに思いを寄せる飾り職人の新吉などが登場する。

今回は、大川端で立て続けに夜鷹が殺されるという残忍な事件が起きる。
しかも、腹を一文字に切り裂かれて。

そんなとき、おいちは強烈な血の臭いを感じ、大けがをしたけが人が運び込まれるような予兆を感じる。
そしてやってきたのは、一人の若い男。
血を流しているわけでも、血を吐くような病にかかっているわけでもないようだった。

男は小間物問屋『いさご屋』の主、庄之助。
商家の主とはとても思えない優男だった。
相談事があるという。
それはとても現実とは思えない話だった。

若くして死んだ双子の姉が自分の中にいる、という。

あさのあつこさんの作品の登場人物には、たとえばバッテリーの主人公など、いわゆる発達障害(今までならアスペルガーなどといわれた)か愛着障害と思われるような、コミュニケーションに独特の難しさを抱えてキャラクターがよく登場する。
今回は、「解離症状」とか「多重人格」とかの診断名がつくかもしれない。

おいちは真相をさぐるため、松庵や仙五朗親分の心配を振り切り、いさご屋に乗り込むことにする。
行ってみると、いさご屋の雰囲気は異様なものだった。
偶然、飾り職人の新吉も雇われていた。

やがて、いさご屋内部の確執と、連続する夜鷹殺しが結びついていく。
途中まで、なんとなく謎が解けそうな気がして読んでいたが、最後の方で急にどんでん返しがある。ちょっと急すぎるような…。
なので、これ以上の紹介は封印。

いつもながら、あさのあつこさんの語り口は切れ味よく、ぐいぐいと物語の中に引き込んでいく。
ものすごく血なまぐさい話なのだが。

寝る前に読んでいたら、2日で読み終わったが、睡眠不足。

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アスパラガスの魅力 [こんなことあんなこと]

先日の札幌での学会の帰り、ゆっくり空港で買い物を楽しんでいるうちに、
離陸時間を間違っていたのに気づいて焦った話を書いたが、
そのときに、美瑛選果というお店でアスパラを買おうとしたら売り切れていたので、
予約しておいたのが1週間後に届いた。

グリーンとホワイトアスパラのセット。
2008年洞爺湖サミットの晩餐会に選ばれた食材だとか。

写真に撮らなかったので、その姿をお知らせすることはできないが、
関心のある方は、こちらのネットでご覧ください。
https://shop.bieisenka.jp/
とてもたくさんで一人では食べきれないと思ったのだが、
結局、誰にもあげず、一人で食べてしまった。

ホワイトアスパラは、前にスープのつくり方を知り、やってみたが
結局、もともとの味がいちばんと思い、ゆでて食べた。

沸騰した湯の中にレモン汁を入れてゆでると真っ白になる。
味も引き立つ感じ。
なんといってもシャキシャキした歯ごたえがよい。
先に、根元のほうの皮を厚めにそぎ、先に茹でてから
残りの部分を茹でるとバランスよく茹でられる。

その後、グリーンアスパラは焼くとおいしいと聞いて、
グリルで焼いてみた。
皮をそいでから、焦げ付かないように穂先までオリーブオイルを塗り、
グリルパンに長いまま並べ、6~7分焼く。
あまり焼く時間は長すぎない方がおいしい。
キッチンバサミで適当な長さに切ってお皿へ。

これが絶品!
アスパラってこんなに甘かったのねと驚くほど。
ただ、オリーブオイルをかけて食べるだけで充分。
塩を振りかけてもよさそうだけど、塩分制限中なので。

こうして毎日ホワイトとグリーンのアスパラを食べ続け、
一人で完食。
今日はもうなくなってしまったので、
これから八百屋にアスパラの買い出しにいく。
太くておいしいアスパラを売っているお店が近くにあるのだ。
でも、高いから、白と緑はどちらかにしなければ。



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英国王室漬け [こんなことあんなこと]

ハリー王子の結婚やエリザベス女王の即位60周年記念で、BS放送では英国王室ものの番組が目白押し。

なんたって驚いたのは、エリザベス女王が自分が戴冠した王冠について語るというインタビュー番組。
御年92歳というから、母が亡くなった年より1歳年上。
その割に、頭はクリアだし、目は生き生きとしてユーモアはあるし、感心してしまった。

その王冠に触れられるのは、女王と結婚式を執り行ったカンタベリー大司教だけだというのだが、
その王冠を前にして、その重さやたくさんの宝石の謂れを説明したり、細かいことまでよく覚えているのだ。
母なんて、認知症とは診断されていなかったけれど、「あらそう、そんなことあったっけ」ということが多くなっていた。

女王は、王冠をくるくる回してみながら、これを私だけは触っていいのよ、とインタビュアーの男性に、いたずらっ子のような顔をして言った。
そして、この王冠がとても重くて、少しでも下を向くと、首の骨を折るか、王冠がずれて落ちてしまうかだったので、誓いの文書もまっすぐ立てて読むしかなかったと、ユーモアたっぷりに話した。
25歳のときのことだ。今では英国史上だけでなく世界でも最長在位の君主となった。最高齢でもある。

ところで、エリザベス女王の陰に隠れて夫であるフィリップ殿下については、私もよく知らなかったのだが、なんと恋愛結婚なんだそうだ。
フィリップ殿下はもとはといえば、ギリシャとデンマークの王子で、第二次世界大戦中にギリシャから英国へ亡命した外国人だったのだ(とはいえ、ヨーロッパの貴族はみなどこかで血がつながっているのだが)。
戦時中エリザベスは従軍し、軍用トラックの運転手をしたりしていたのだそうだが、二人はダートマス海軍兵学校で出会い、一目ぼれだったという。

だが、フィリップの姉がナチスと親しかった貴族と結婚したせいで、英国では二人の結婚に反対する人も多かったという。フィリップはギリシャ正教会から英国国教会へ改宗し、英国へ帰化。
エリザベス21歳のときに結婚した。

なので、ハリー王子がメガン・マークルと結婚するのもさほど新しいことではなかったのかも。
彼女のようなしっかり者が、お調子者ハリーの手綱をしっかり引いてくれる方が、女王も安心かも。

ところで、メガンの母親はソーシャルワークの修士号をもち、心理療法士として働いているという。
ヨガインストラクターという情報もあるが、50歳を過ぎて大学院に行ったというから、働きながら勉強したのだろうか。

一方、彼女が6歳の時に離婚した父親は、ハリウッドの映画会社に勤める有名な照明技師。
アルコール依存症らしいから、しっかり者の妻と依存症の夫という共依存の典型的なケースかも。
ハリーとメガンがその轍を踏まなければいいけど。
どっちもAC同士みたいなもんだからね。
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週末の顛末 [こんなことあんなこと]

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先週末、札幌で学会があった。
数日前から北海道がいかに寒いかという情報が駆け巡り、最近の暑さでしまい込んだ冬物を引っ張り出したり、てんてこ舞いだった。
当日朝も、早朝覚醒しあたふたと衣類を取り替えたりして出かけた。
ホテルに着いてみると、置いてきたはずの衣類が入っているし、入れたはずの下着が入っていなかったり…。
でもこれが結果的に役に立ったのだけど。

金土の二日間、札幌は素晴らしい五月晴れ。
気温は20度前後だが、日が当たるところを歩いていると汗ばむほど。
(あつい下着を着ていたせいもある)

学会初日は発表者が体調不良で欠席したこともあり、早めにホテルに戻り、
着替えて懇親会に出かけることにした。
そのとき、前日着ていたはずの上着が室内に見当たらず、フロントに電話して清掃の人などに問い合わせてもらった。
だが、ゴミ収集場を見てもなく、もしかしたらシーツを交換した中に紛れ込んでいるかもしれない。でももう業者は終業時間が済んでおり、連絡がつくのは週が明けてとなるということだった。
前日食事に行ったお店にも電話してみたが、そんな忘れ物はないとのことだった。
忽然と、上着が消えた!まさに密室事件?
仕方なく、置いてきたはずだがなぜか荷物に入っていた服を着て(ここで役立った)、出かけた。

で、懇親会場で実行委員の一人にひょっとして忘れ物に上着が届いてなかったかと、期待はしていなかったが聞いてみた。
すると、それらしき上着が届いているという! なんとFBにアップまでされて?
友人に聞くと、そういえば前日の食事のときには上着を着ていなかったよという。早く言ってよ!
といっても本人が覚えてないんじゃ、他の人を怒るわけにいかない・・・。

翌朝、会場で無事に上着を受け取り、ホッとしたのもつかの間…。
早朝ミーティングで、衝撃的なニュースがもたらされた。
学会の理事も歴任されたこともある、会員(女性)の一人が前日ホテルで急死されたというのだ。
あまりのことに、言葉も出なかった。
ちょうど1年と1ヶ月前、実家の母が自宅で急死したのと状況が似ていて。

この学会、何かが起こる。
6年前は京都でのプレコングレスの最中にかすかな揺れを感じたのが、東日本大震災の揺れだった。
東北方面からの参加者は帰宅するのに3日もかかったと後で話していた。

学会最後の閉会式の冒頭で、残った会員にことの次第を伝えた。
自分ではあまり動揺しているとは思っていなかったのだが、声が震えてしまった。

帰りは余裕をもって19時30分発の便にしてあったので、札幌空港でアスパラやななつ星(お米)を買いこんだりした。
そして、夕食のお弁当を買ってチンしてもらい、さて食べましょうと椅子に座って念のため、チケットの予約控えを見てみた。
すると、な、なんと、出発時間が18時30分となっているではないか。
時計をみると、18時20分!
慌てて荷物をひっつかみ、保安検査場に走った。
こうなると札幌空港は迷路のよう。お店が入り組んでいて、なかなか見つからない。
一瞬、JALとANAを間違えそうになりながら、ようやくたどり着いたら、知り合いの顔も見えた。
よかった!
入ってわかったのだが、乗る便の航空機の到着が10分遅れて、出発も10分遅れになっていたのだった。そうでなかったら、と思うとぞっとする。

で、私のトンデモ事件はこれで終わったのだが、私より1時間早い便で帰京した人の話によると、
東京上空の天候がとんでもなく悪く、着陸を何度も繰り返し、1時間も旋回していたそうだ。
結局3時間かけての到着となったという。
その人とたまたま浜松町駅で一緒になり、結局私の方が先に帰ることになった。
そんなこともあるんですね。
ちなみに、私より1時間遅れの便は関東上空で45分旋回の予定と告げられていたそうだ。
出発が10分遅れただけで済んだ私はラッキーだったみたい。

3日間海鮮物ばかり食べていたら、体重は増えたのに、身体年齢は出発前より2歳も若返っていた。
終わりよければすべてよし?
亡くなった方には申し訳ないけど。

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最近の海外ミステリードラマで気になること [テレビ番組]

ケーブルテレビの海外ミステリー番組の新シリーズが相次いでスタートする。
ミステリーじゃないけど、以前NHKでやっていた『This is us 36歳 これから』も。
吹き替え版なのが残念。

新シリーズが始まる直前には、過去のシリーズを一挙放送されることが多い。
これはわかるしありがたいのだが、
最近、新シリーズも、スタート前になぜか一挙放送する。

それでそれを全部録画して、ついつい一挙に見てしまう。
ゴールデンウィークはどこにも出かけないので、一日中、ボーっと見ている。
しかも1.3倍速で見るものだから、あっという間に新シリーズ全回を見終わることとなる。
これって、何のためなんだろう。
あらためて正規放送時に見る人が減ると思うんだけど。

最近みた中では、BBC-1"のIn the Dark"という全4回のドラマが面白かった。
過去にトラウマを抱えたマンチェスターの女性刑事ヘレンが主人公なんだけど、
これが妊娠していて、臨月の大きなおなかを抱えながら捜査しているのだ。
しかも、ギャングが銃をもって抗争している一帯で。
しかも、おなかの子が付き合っている同僚ポール(結婚していない!)の子なのか、たまたま寝た相手アダム(こちらも警官!)の子なのかがわからない!

子ども時代の親友の夫が幼児誘拐の容疑者となったため、親友を助けるために、ヘレンはポールと一緒に故郷に戻る。
そこで過去のトラウマが蘇る…。
浮気相手に結婚を迫られ、ヘレンはポールに子どもの親がどちらか分からないと告白する。
この浮気相手アダムを演じているのが、ヨーク警察が舞台の『ヴェラ』の最初の若い相棒だった、ハンサムボーイのデイビッド・レオン。最近は映画の監督などもやっているらしい。

ポールはヘレンに怒りをぶつけ、二人の仲は険悪に。
ここから二人の仲も、捜査も、混乱の中へ突き進む。

たった4回なんだけど、ストーリーは2転3転して、ハラハラドキドキ。
なにせいつ破水してもおかしくないような、巨大なおなかを突き出して
町中を捜査のために歩き回るんだから。
こういっちゃなんだけど、ヘレンを演じるMyAnna Buring (マイアンナ・バーリング)は、そう美人というわけではない。
スウェーデン生まれの中東育ちという変わり種なのだが、有名なLondon Academy of Music and Dramatic Art(LAMDA) を卒業した筋金入りの女優さんである。

英国のドラマに出てくる俳優さんは、このヘレンやポールなど、いわゆる定型的な美男美女はあまりおらず、本当にちまたにいそうな顔立ち、体つきをした、それでいて個性的な人ばかり。
『This is us』の主人公の一人はものすごくふくよかな女優さんだしね。
(これはアメリカのドラマだった。間違えました。でも、アメリカの女優さんはなぜみなロングヘヤー?)
それに比べると、日本の若い女優さんたちはお人形さんみたいで、みんな同じに見える。

でも、最近の海外のミステリードラマや小説には、けっこう妊婦の刑事が登場して、ハードボイルド並のアクションをこなす。はやりなのかしら。

それにしても海外も日本もそうだが、やたら女性が犯人というのが多いような気がする。
(このドラマは違うけど・・・そのくらいのネタバレは許される?)
どこの国でも凶悪犯罪を犯すのは、女性よりも圧倒的に男性が多いのに。

日本でも女性が凶悪犯罪(しかも連続殺人など)を犯すと、毒婦だのなんだのとマスコミがえらく騒ぐので、多いと思われているのかも?

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