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話題のアメリカのTVドラマ『This Is Us 36歳、これから』 [テレビ番組]

『ダウントンアビー』が終了してから、NHK総合の海外ドラマなどは見ないでいたのだが、たまたま、AAのミーティングのような場面をやっていて、ついつい引き込まれてしまったドラマがあった。『This is us 36歳、これから』である。
毎週日曜 午後11時に放映。

昨年、アメリカで放映されて大ヒットした話題作だという。
ただ、それから録画して毎回見ているのだが、シチュエーションがよくわからず、登場人物の関係もよくわからないでいた。
なにしろ、ケヴィンという主人公の声の吹き替えをやっている高橋一生が、あまりに下手くそで、台本を棒読みしているみたいなのが気になって、ストーリーに身が入らないのだ。
初の吹き替えということで、鳴り物入りで宣伝しているのだが、何とかならないものか・・・。
いくら自信がなく、今の仕事に悩んでいる役とはいえ、一本調子の声の固さは・・・。
字幕版が早く見たい。

ということで、NHKのサイトhttp://www4.nhk.or.jp/this-is-us/27/でこのドラマのことを調べてようやく、わかった。

このドラマには、主要な登場人物が3人いるのだが、タイトルが示しているように、3人とも36歳である。内、ケヴィンとケイトは白人、残り1人のランダルは黒人。3人とも同じ日に生まれた。

見ていてややこしいのは、現在の3人の物語の中に、彼らの両親の若かりし頃の物語が、時々入れ替わって挿入されるからだ。
最初、昔のシーンだとわからないで見ていたから、白人と黒人の3人の子どもを持つ家族が別にいるのだと思っていた。

番組サイトを見て分かったのは、ケヴィンとケイトは男女の双子。実際は、三つ子だったのだが、3人目が死産で、同じ日に新生児室に運び込まれた黒人の捨て子ランダルをその場で引き取り、養子にして育てたのだ。そうだったのか・・・。
ちなみに、父親はヒスパニックの建設会社に勤務する労働者である。
現在はすでに亡くなっており、ケイトが骨壺にいれた遺灰を手放せないでいる。
母親は夫の亡き後だか、生前だかはわからないのだが、夫の親友だった男性と再婚して、子どもたちとは別れて暮らしている。

兄のケヴィンは俳優で、TVのコメディードラマで人気を博している。
妹のケイトは兄のマネージャーをしているが、肥満に悩んでいる。
これがほんとうに大きな女優さん(マツコ・デラックスさんを若くしたような)で、しかも美人。

こういう女優さんが主役級を演じられるアメリカのTV界はいいなあと思う。
しかも、ケイトは肥満に悩む人たちのセルフヘルプグループに参加しているのだ。
これが、私がこのドラマを見て、AAのようだと思ったシーンだった。

で、ケイトとケヴィンの二人は、お互いに共依存関係にある。
だが、外見だけの軽い男の役に嫌気がさしたケヴィンがドラマの降板を一方的に宣言し、ニューヨークの舞台のオーディションに挑戦することになり、二人は別れ、それぞれの人生を歩み始める。

黒人のランダルは、この3人の中ではもっとも成功した人生を歩んでいると言える。頭もよく、今はエリート・ビジネスマン。結婚し、2人の娘もいる。
3人を分け隔てなく育ててくれた両親には愛されたという気持ちはあるのだが、やはり実の親に捨てられたという傷を抱えている。
彼は実の父を探し当て、会いに行くのだが、父親は元薬物依存症のミュージシャン、現在は余命わずかだとわかる。
そこで、ランダルは父親だということを妻にも知らせず、友人だと言って家にひきとる。

とまあ、これが全体のシチュエーション。
ここには、人種の問題、依存症の問題、父親と母親の子育ての悩みと親子関係、階級の問題、生と死の問題などなど、多くの人が抱えている問題がてんこ盛りなのである。声高に訴えているわけではないが。
ケイトがセルフヘルプグループで、努力して痩せてきたというメンバー(後に恋人になる)に不満をぶつけるシーンなど、リアルに描かれていて感心する。

番組のサイトには、出演俳優たちがドラマについて毎回語り合う楽屋トークの動画https://www.nhk.or.jp/d-garage/program/?program=20もあって、こちらも面白いので、ぜひ。
とくに、36歳という年齢が、人生の折り返し地点に近づいていながら、自分はちっとも大人になり切れていないと感じる、微妙な年齢だと語られているのは、そうかもしれないと思う。
ただし、その後もいつまでたっても大人になり切れていない感は残るのだが…。

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ああ、マシュー様 [テレビ番組]

英国BBCの超人気ドラマ『ダウントン・アビー』。

ハイクレア城と呼ばれる、実在のエリザベス朝スタイルの貴族の邸宅を使った英国ドラマは、全世界的に爆発的な人気を博している。
ほかのドラマの中でも、関係ないのにセリフの中に「ダウントン・アビーじゃあるまいし」などと、よく登場する。

ちなみに、ドラマの製作者であり脚本家でもあるジュリアン・フェローズは、父親が外交官で男爵の爵位を持ち、貴族院の保守会員という人物。貴族の生活をよく知りぬいた人なのだ。

今日の注目は、グランサム伯爵の長女、メアリー・クローリーの遠い親戚であり、やがて夫となるダン・クローリーを演じたドン・スティーブンス。
金髪と薄いブルーの瞳が超魅力的な美男子。

ドラマの中では、さまざまな紆余曲折を経て、ようやくメアリーと結ばれ、子どもも生まれたという幸せの絶頂で、まさかの事故死を遂げてしまった。

なぜだ、なぜなの?

あまりに典型的な美男子であり過ぎたため、意識の端にしまって隠しておいたのに、突然死んでからはなんだかとっても残念で、がぜん気になる存在になった。

いろいろと検索して調べてみると、海外でも今を時めく人気俳優となっているということがわかった。
なんと、日本でも4月に公開されるディズニーの実写版『美女と野獣』で野獣の役をやるという。
あえて、あの美しいお顔を野獣の面に隠しての演技。

本名、ダニエル・ジョナサン・スティーブンス。
パブリックスクールを出て、ケンブリッジ大学で英文学を学ぶ。良い家柄のようだが、彼自身は養子なのだそうだ。
そんなこともあってか、

最近FOXテレビで始まった『レギオン』というアメリカのドラマで、彼は主人公のレギオン(デヴィッド・ハラー)を演じている。
というので、期待して見始めたのだが、これが何が何やら訳が分からないストーリー。
公式サイトの紹介をまとめると…

幼い頃から続く幻覚や幻聴に悩まされていた主人公デヴィッド・ハラーは、5年前のある日、首を吊り自殺を図る。
死にきれずに精神科病院に入院させられ、統合失調症の疑いから5年も精神科病院に入院することになったが、薬を飲んでも病状はよくならなかった。

ある日、同じ病院に美しい女性シドニーが現れ、一目惚れしたデヴィッドからのアプローチで付き合うことに。
しかし、シドニーは誰からも触られたくないという。
シドニーの退院の日、デヴィッドが思い切ってキスをすると、不思議な現象が起きた。

実は彼こそが、他人の精神を自在に操ることができる地上最強のテレパスで“X-MEN”創始者のチャールズ・エグゼビア(=プロフェッサーX)の息子であった。
デヴィッド自身も、また父のチャールズでさえ知らなかったその事実は、新たに始まる巨大なる陰謀劇の幕開けを意味していた…。デヴィッドの中で覚醒するミュータント“レギオン”の持つ、未知の力とは一体…!?

このことをきっかけに、デヴィッドはおかしな幻覚だと思っていたものが現実のものなのかもしれないと考え始める。
やがて、ディビジョン3の施設から逃げ出し、シドニーたちとある場所に避難したデヴィッドは、そこで “記憶療法”を受ける。
病気と思われていたものが、実は特殊能力であるという事実を、記憶をたどりながら確認していくというのだが、デヴィッドは治療中、イヤな記憶がよみがえり混乱してしまう。
その後、MRIで脳の回路調査を受けていると、突然、姉エイミーの声が聞こえ、その姿を見るのだった…。

このドラマの謳い文句は、「大ヒット映画「X-MEN」シリーズが初めてTVドラマとなって登場!原作コミックで描かれる世界を基にした、もうひとつの物語」というものなのだが、そもそも「X-MEN」の原作コミックも映画も知らないので、ピンとこないのだが、とにかくSFチックなドラマであることは確か。

CGが多用され、開始前に強い光にご注意くださいとの注意書きが流れるほど、ピカピカチカチカ、画面は次から次に飛び、出演者も飛び、記憶も飛び、見ているだけで頭がクラクラする。そうかと思うと、途中で突然ミュージカルのように、出演者が歌い踊りだす。
なんでも視聴者にデヴィッドと同じ体験をしてもらいたいというのが製作者の意図なんだってさ。

見続けていられるか、ちょっと心配。
それに新しい衣をまとってはいるけれど、このドラマ、精神科病院や精神医療への偏見に満ち満ちているような気がする。


なお、『ダビントン・アビー』はシーズン6でとうとう最終章を迎え、民放のスターチャンネルは4月から放送とのこと。もう来週です。

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いよいよER緊急救命室のラストシーズン [テレビ番組]

スーパー!ドラマTVで放送中のER緊急救命室。
最初の頃は、落ちこぼれのインターンだった、ロンドン生まれのニーラが、
最近では有能な外科医となり、とても大人びて美人になってきたなと思っていたら、
シーズン15にして最終シーズンとなった。
ファンとしては、残念でならない。

が、最終シーズンということで、今シーズンにはかつてメインキャストだった俳優たちが続々と登場している。
ニーナが新しい職場に面接に行くと、エリザベス・コーディ医師がいたり、その夫で脳腫瘍で亡くなったDr.グリーンや、事故で死亡した偏屈者の医師Dr.ロマノ、やり手で女ながらER部長にまで上り詰めたが、ゲイであることに気づき、恋人との間に1児をもうけるDr.ウィーバー(孤児で左足が不自由,のちに生母と再会する)らが、回想シーンで登場。

さらに、カウンティのお坊ちゃまドクターだったジョン・カーター医師がアフリカから戻ってくる。
彼は、ERでの銃乱射で恋人の医学生を亡くしてから、薬物依存になっていたが、その後立ち直り、アフリカの難民救援に行って、恋人と出会い結婚するが、赤ん坊を死産で亡くしていた。
その間、感染症にもり患したらしく、腎不全で別のクリニックで透析を受けている。
むこうの透析室は、患者をベッドに寝かさず、安楽椅子のようなソファに座らせてやるのね。

だが、ついにERで患者の処置中に倒れ、シカゴのノースウェスタン病院に移送されるカーター。
腎臓移植しか救う道はないと告げられる。

シアトルのメディカルセンターへ移植用の心臓を受け取りに行くニーラとサム。
(カウンティ病院のスタッフがなんでだ?と思うが、そこは目をつぶろう)。

メディカルセンターの臓器移植コーディネータは偶然にも、元ER看護師キャロル・ハサウェイ。
そして腎臓摘出を担当するのは、こちらも元ERの小児外科医ダグラス・ロス。
そう、今を時めくスターとなった、ジュリアナ・マルグリーズとジョージ・クルーニーその人ですよ。この回が始まってすぐ、出演者の名前にこの二人の名前を見つけて、飛び上がってしまった。

どうやら、意外にも浮気者のロス先生もその後は落ち着いて、2人の結婚生活は続いていたらしい。
最後の2人のベッドでの仲睦まじい会話シーンはおまけだろう。

ほかにも臓器移植を受けるカーターに付き添って移植手術にまで立ち会うピーター・ベントン医師も、なつかしい初期のメンバー。カーターの指導医で、立ち直りを支えた医師だ。
今は偶然にも、ノースウェスタン病院で一般外科医をしているということでの登場。
そんな、同じ病院に勤めているからと言って、患者の個人情報が知られてよいものか、なんてことは言わないことにしよう。

この回、カーターに移植される腎臓を提供するのをこばむ若者の祖母を演じたのは、スーザン・サランドン。
なんて豪華なんでしょう。
さらに最後の第22話には、おおぜい懐かしい人たちが出てくるらしい。
楽しみだが、寂しくもある。








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英国男優の魅力 [テレビ番組]

AXNでなぜ英国はすぐれた男優を多く輩出しているのか、という特別番組をやっていた。
たしかに、ドラマの主演を張っている若い魅力的な男優が続々と登場している。

その秘密は、RADA:Royal Academy of Dramatic Art(王立演劇学校)にあるのだとか。
なんと1904年創立というから、日露戦争の頃。
Treeというシェークスピア役者が、みずから後輩の俳優を育てようとして創設したのだそうだ。
3年間、みっちり演劇の基礎から学ぶが、卒業間近な学生が「自分について、人間についてとことん突き詰めて見て、考えた。まるで治療のようだ」と語っていた。

たしかに、アレキサンダー・テクニックで身体を熟知し、緊張を解き、スタニスラフスキーの演劇理論を基礎に発声法からあらゆる演劇的表現の可能性を追求する。
想像するだけでもわくわくするから、合格するのは100倍を超える倍率というのも、うなずける。
ビビアン・リーもここの優秀な卒業生の一人だそうだ。
今はロンドン大学の課程に認定されていて、大学院まである。(予算は国の補助と寄付)

アンソニー・ホプキンスなど、超有名な俳優はもちろん、今をときめく俳優たちにも卒業生が続々。
校長が、在学当時の彼らの印象を語ったのが面白かった。

たとえば、英国ケンブリッジ近郊のグランチェスターを舞台に苦悩する若き牧師シドニー・チェンバースを演じるジェームズ・ノートンもその一人。
彼は、すばらしい身体をもつ(「強くグラマラスな身体」と先生は表現していた)一方で、繊細な内面をもっていたという。しかも、彼自身、神学を学んだ後で、RADAにやってきたのだという。
だからこそ、あのドラマに抜擢されたのだなあと納得。
映画「17歳の肖像」にも出ていたというが、記憶にない。いつか見てみよう。
このドラマの原作者、ジェームズ・ランシーは父親が英国国教会カンタベリー大司教なのだそうだ。

私もケンブリッジに滞在していた時に、一度だけ、作家ジェフリー・アーチャーの家を見に行こうとグランチェスターまで行ったことがある。
恩師デビッド・クラークもここに住んでいたそうだ。
鈴木純一先生は、このドラマを観るたびに風景だけで興奮して泣いているらしい。

もう一つ、「主任警部モース」のスピンオフ番組「オックスフォードミステリールイス警部」でケンブリッジ大学神学部出の若く屈折したハサウェイ刑事を演じているローレンス・フォックスもRADAの卒業生。

彼は祖母・父・叔父(映画『ジャッカルの日』の主演)が有名な俳優という出自ながら、すなおにやる気をみせず、聞いてもわからないふりをして、とても扱いにくい学生だったそうだ。先生は、笑ってchallenging student と表現していた。
ちなみに、最近、difficult patient(難しい患者)のことを、challenging patientというようになっているから、彼もそうとう難しい学生だったんでしょうね。
でも、RADAでは優等生を採用するわけではない。わからないという学生はとてもいいと言っていた。屈折した人は屈折したなりに、その個性を生かせるように育てていく。
すごいなあ。

ちなみにRADAでは、俳優だけでなく、舞台監督や演出、大道具などなど、演劇作りにたずさわるあらゆるスタッフを一緒に養成しているという。
英国のドラマはどれも、脚本はもちろんセッティングも丁寧に作られていて、見ていていつも感心する。それも、こうした養成システムの裏付けがあってのことなのね。
それに比べて日本のドラマは…なんて嘆くのはやめておこう。

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あるオーディション番組の終了 [テレビ番組]

FoxTVで例年放送されていた「アメリカン・アイドル」シーズン15をもって、終了となった。

私はこの番組のファンで、毎年楽しみにしていた。
最近はほとんど音楽を海外のも日本のも聞かないので、歌手も超有名な人くらいしか知らないのだが、この番組のおかげで、多少は最近の音楽にも親しむようになった。

この番組のなにが面白いって、出場者の自己主張の仕方をみているのが楽しい。
出場者のバックグラウンドも見せてくれるのも、アメリカという国を知るのにうってつけ。
それぞれに物語があって、町や村にも物語がある。
庶民はこんな生活をしているのね、とつくづく国の大きさを思う。

それに対して審査員も歯に衣着せぬコメントをし、褒める時はものすごくほめる。
ときに審査員どうしがつかみ合いになりかねないほどの喧嘩になるのも面白かった。

で、それに対して若者たちが、ちょっと日本では考えられない反応をみせる。
とくに最初の方のシリーズでは、予選にとんでもなく音痴な人がまじっていて
あきれるほどのパフォーマンスを見せて、抱腹絶倒だったけれど、
そんな彼らでさえ、とにかく自信満々なのだ。

最近は日本でも自己中な若者が話題になっているが、
そんな、「私を見て、見て、ほめて」、なんていう程度のものではない。
自分は見られて当然だ。この良さがわからないやつは馬鹿だ、という感じ。
オーディションに落ちた時の怒りようったら、すごい。
審査委員をぼろくそにけなして、怒りまくる。
本人だけでなく、付き添ってきた親も。

謙遜するなんて概念はないわね。
今回、優勝したトレント・ハーモンも、自分は死ぬほど努力したから当然だと言ってた。
彼は、農場で牛を飼っていた24歳の若者。

今回は、ラポーシャというシングルマザーで巨大な体躯をもつ黒人女性が最初から群をぬいた実力を示していて、最後まで勝ち抜いてきた。
だけど、アメリカン・アイドルの面白いところは、
必ずしも実力のある者が勝ち残るとは限らないこと。
視聴者の電話やネットを通じた投票で決まるからだ。それもすごい数の。

アダム・ランバートも優勝できず、準優勝でおわった。
ゲイだと公言していたから、多くの保守的なアメリカ人の指示が得られなかったのか。
というわけで、今回もラポーシャは無理だろうな、と思っていたら、その通りだった。

ところで、昨年、シーズン11優勝者のフィリップ・フィリップスが、番組プロデューサーと製作会社を相手取り、「悪い方へ、自分のキャリアを操ろうとしている」として訴訟を起こしたのだそうだ。

なんでも、これまで「番組スポンサーのために」無償でコンサートを開催することを強いられてきたとか、「アルバムのタイトル決定権すら持たず、メディアを通じて(タイトルを)知ることもあった」といっているらしい。

今回で終わりとあって、最後のグランドフィナーレは、これまでこの番組が輩出してきたキャリー・アンダーウッドやケリー・クラークソンなどの有名歌手も登場して、一大スペクタクルだった。
オバマ大統領まで画像で登場して、投票の価値を訴えていたのに、フィリップ・フィリップスはちょこっとその他大勢みたいにして出ただけだった。
変だなとおもっていたけど、こんなわけがあったのだ。

アダム・ランバートも1日前には出て、存在感の大きさを示していたけど、
グランドフィナーレには登場しなかった。なぜかな。

でも、この番組、2002年に始まったときは、こんなにも注目される番組になるとはまったく思われていなかったそうだ。
それが審査員どうしのバトルや視聴者の投票によって毎週脱落者がでるという方法がうけて、爆発的な人気を博したという。
たしかに、私も寂しい。アメロスだ。
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「二人の怒れるおばあちゃん」 [テレビ番組]

前に「ギャレス・マローンの職場で歌おう」を紹介した、BS1の世界のドキュメンタリーには、なかなか面白い番組があるので、自動録画に設定している。
ところが、困ったことに、月曜から金曜まで毎日あるので、すぐに録画機がいっぱいになってしまうのだ。

それで、できるだけ録画せずにその時間に見ることにしたが、そうするときに限って、後で録画しておけばよかったと思う内容だったりする。
5月7日(木)の「はつらつおばあちゃんが行く!孫たちにより良き世界を」も、その一つだった。

実はこれは再再放送で、去年の9月と11月に放送されていたらしい。
どうして気づかなかったのかしら。
もしかするとタイトルをみて、面白くなさそうと思って録画を切ってしまったのかもしれない。

原題は、"Two Raging Grannies" 「ふたりの怒れるおばあちゃん」
このままのタイトルだったら、きっと見たと思う。
なんで、「怒れる」⇒「はつらつ」、になるんだ!?
(新聞のTV欄では、「怒れる」だった)

で、この番組の主人公は、アメリカのシアトルに住む二人のおばあちゃん。
でも、この番組は、なぜかノルウェーのもの(2013年)。不思議。

みたところ、80代かなと思ったのだけれど、NHKの世界のドキュメンタリーに載っている、番組紹介をみると、なんと90歳だった。
その行動力と頭のキレを見ていると、とてもそんな年には見えない。

2人は大の仲良しで、いつもぺちゃくちゃおしゃべりして、ときどきぶつかったりしているけれど、長らく経済が停滞する今のアメリカ社会のありように、とっても危機意識をもっている。

「今の不況を終わらせるには、どうしたらいいの?」
「このまま経済成長を望むことは、本当によいことなの?」

なんとか答えを見つけなくちゃ、と思った二人は、まず手始めにワシントン大学に聴講に行く。
第2次世界大戦前にシャーリーはこの大学に通っていたみたい。さすが、しっかりしている。
とはいえ、年は争えない。

頭と口は衰えていないが、足が悪く、プールで泳いだりはしているが、移動はふたりとも電動車椅子。

で、経済学の授業に出るが、質問しようとすると、黙って聞いていろと押さえつけられ、
それにもめげず、質問をすると、「出ていけ」!
すごすごと車椅子を運転して出ていく二人・・・。
若い学生は、それをただ見ているだけ。

2人は議論して、金融の都ニューヨークへ行けば、答えが見つかるかもしれないという結論に至る。
そこでさっそく飛行機で、いざ出発!
といっても、シアトルからニューヨークは、大陸横断の旅。
時差があるくらいの距離。
騒ぎを起こすんじゃないだろうね、と心配しながら見送る息子と孫(孫とひ孫か?)

2人は部屋を借りて、自炊しながら経済学の専門家を呼んで話を聞いたりする。
ここで登場する、エコロジカル経済学の専門家の話は簡潔明瞭。

お金で換算される価値しかカウントしないような経済はおかしい。
それ以外の価値はたくさんあって、もっとずっと価値がある。

いつ、資源がなくなるか、誰も予見することは不可能。
したがって、経済には3つの原則がある。

・処理できないものを生み出すようなものは生産しない。
・生産される以上のものを消費しない。
あとなんだったっけな・・やっぱり録画しておくんだった。
要するに、サステナブルな社会を作り出すこと。

長時間の空の旅で風邪をひいてしまったヒンダ。
彼女を励ますシャーリー。ぜったいよくなる。よくならなくちゃ。(このポジティブさがすごい)

2人は、金融の中心街ウォールストリートで開かれる夕食会に出て、話を聞いてみようと決意する。
チケットを購入し、おしゃれをして夕食会に行く2人。

会場に着いたシャーリーは、前に出ていき、司会者の制止にもめげずマイクを握り、「このまま経済成長を続けていて、いいのですか?」という問いを会場に向けて繰り出す。

当惑する司会者たちは、彼女を笑い者にして、その場から追い出そうとする。
ついにはガードマンが彼女を連れ出す。
耳元でシャーリーを口汚くののしり、罵倒する係員。
その顔は、隠し撮りカメラには写っていないが、すごい。
めげずに、名前を名乗るように詰め寄るシャーリー。
つまみ出された友人を探すヒンダ。

シアトルに帰ってきた二人は、疲れてはいるが、がっくり来るどころか、ふたたびワシントン大学へ。
今度は二人きりではない。
賛同者のグループと一緒に、スピーカーをもって若い学生に「このままでいいの?」と呼びかける。
賛同者はみな、見たところ団塊の世代以上のシルバー世代だ。
遠巻きに見る学生たち。


というわけで、単に「はつらつ」ではないことがお分かりだろう。
そう。「raging=怒れる」でなければね。

見終わって最後にひしひしと胸を打つのは、何よりも価値があるのは、この2人の友情だ、ということ。
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クラシック音楽とメンタルヘルス:ジェームズ・ローズの挑戦 [テレビ番組]

BS1で毎日0時に「世界のドキュメンタリー」を放送している。
そこで、2012年に英国のチャンネル4から放送された“Notes from inside with James Rhodes"(邦題『心の旋律に耳を澄まして―音楽家ジェームズ・ローズ』という番組を観た。

ジェームズ・ローズというピアニストについては何も知らなかったのだが、幼い頃の性的虐待のトラウマから精神障害をきたし、自殺企図を繰り返した挙句、精神科病院に入院した経験があるというピアニストだそうだ。

その彼が、英国の精神科病院に愛用のスタンウェイのグランドピアノを持ち込んで、4人の患者それぞれのためにとくに彼が選んだ曲を演奏するというプログラムだった。

YouTubeで探してみたが、残念ながら番組のフルヴァージョンは見つからず、プロモしか見つけられなかった。でも、様子はわかるだろう。http://www.youtube.com/watch?v=4ZnqpRHHj_Q

画像で見てもわかるように、演奏会場となったのは600床の大きな精神科病院である。ヨーロッパのお城か宮殿のような作りで、周囲を森と芝生に囲まれている。
今どきまだ、こんな病院が英国にも残されているのかと、少しびっくり。
しかも、玄関はお城のようだが、病棟に入るときのセキュリティはかなり厳重で、保安病棟かと思わされるが、登場する患者たちは外を一人で歩いているし、それぞれの部屋はホテルのシングルルームのような感じだ。
好きなポスターが壁にペタペタ貼られていて、女性患者の部屋にはぬいぐるみがいっぱい。DJを目指している男性患者の部屋には、たくさんのオーディオ機器が並べられている。
ちょっとここが精神科病院の個室とは思えない光景である。

しかも、41歳になるジェイソンという男性患者は、統合失調症で20年近く入院しているという。
母親も同じ病気で自殺し、その死をきっかけに混乱し精神科に入院したという病歴をもつ。
彼は、抗精神病薬を大量に処方され、感覚も感情も奪われていったと語る。
そのジェイソンにローズが演奏したのは、ラフマニノフの『前奏曲嬰ハ短調』

間近で演奏を聴いたジェイソンの無表情な顔にふと笑みが浮かぶ。
そして、「何か頭に浮かんだか?」と聞かれて彼は、「フランケンシュタインみたいだ」といって笑う。
笑うと、口の中に前歯が1本だけしかないことがわかる。
これは日本の長期に入院している患者さんにもよくみられること。

脱施設化の進んだ英国の精神科病院にこんな長期入院患者がいるのも驚きだが、彼はどうやら病院の厨房で働いているらしい。来年には退院を考えているという。

クリッシーという35歳の女性も統合失調症で、5年前から入院しているという。
6歳ころからかんしゃくを起こす問題児で、薬物で大騒ぎしていたが、中身は空っぽで孤独だったと話す。
17歳の時には男の子がいたが、病気のために子どもどころではなく自殺企図を繰り返し、入院となった。

ローズもクリッシーと同じく、同じ年頃の息子がいるが、離婚して子どもはアメリカに住んでいるために会えないでいることから、深い罪悪感に悩んでいるのだ。
そこで、その彼女に贈ったのは、グルックの歌曲「オルフェウスとエウリディーチェ」。
男女の愛の物語だが、彼はそれを親子の愛に置き換えて演奏する。

ニッキーというレゲエ風のドレッドヘアの黒人の30歳の男性は、やはり統合失調症で10年前に入院したという。突然、テレビやラジオが話しかけてきたのが始まりで、自分の内側から聞こえてきて自分ではどうにもコントロールができず、その声を止められるなら何でもするという気持ちになり、ビルの4階から飛び降りて一命を取り留め、そのまま入院となった。

そんな彼を救ったのも音楽だった。ヘッドホンで音楽を聴いているときには幻聴は聞こえないという。
今はDJの仕事を手伝い、近々退院してDJになると語る。
2年余り前からは、恋人もできて、いずれ同居したいと考えている。
エネルギッシュで、生き生きとした表情はとても長期入院している患者のようには見えない。
音楽に救われたというが、実はローズ自身も、入院中は大量の薬とセラピーと厳重なセキュリティで、心の平穏は得られなかったという。そんな彼の唯一の心のよりどころとなったのはクラシック音楽だったというのだ。

ニッキーのために演奏したのは、シューマンの歌曲集「ミルテの花」より。
シューマン自身も自殺企図で精神科病院に入院し、そこで死んでいる。
この曲の終わりにはアベマリアの旋律が流れる。

それにしても、演奏を聞いた後にニッキーが演奏するローズの心理について聞き、心を込めて演奏していると音楽がストーリーになって見えてくると目を輝かせながら語るところなど、感受性の高さと知的な言語表現の豊かさに驚かされる。

ローズ自身、この企画で病院に来る前には、これは何かたくらみがあるのではないか、病院に行ってほかのスタッフはみんな帰ってしまい、自分だけ閉じ込められて残されるのではないかなどと、疑心暗鬼になっていたという。
そして、病院で過ごすうちに、自分の入院体験も蘇ってきて、辛かったらしい。
それでも、その音楽は素晴らしく、自分を表現するすべをもっている人は強いとつくづく思う。

ちなみに、YouTubeには、ローズと前回ブログに取り上げた「シャーロック」のベネディクト・カンバーバッチとの共演の動画がいくつかあった。意気投合したらしい。

この番組、ケーブルTVのチューナーに録画したのだが、そこからDVDに落とすやり方がわからず、残念ながら、取り出せないでいる。



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海外ミステリドラマのあれこれ [テレビ番組]

久々に海外ミステリのTVドラマの話です。

TVドラマでは警察や軍といった国家権力側に立ったドラマが多くて、ちょっと我ながらいいんだろうかと反省することもあるのだけれど、ミステリには捜査がつきものなので・・・と、言い訳したりして。

これも、その一つ。“Hawaii Five-O”。
ハワイの州知事直属の特別捜査班の活躍を描いたもの。主人公スティーブは元海兵隊で、母は諜報員というわけで、陰に陽にアメリカ合衆国への忠誠心がいつもテーマになる。
日本人やくざや北朝鮮スパイやロシアマフィアなど、世界の悪者を相手に大活躍ってわけさ。

でも今日は、その話題ではない。

実は、2013年のクリスマスに米国で放送された回でのこと。
この回は、冒頭、クリスマスイブに、オアフ島の海岸清掃のボランティアをしていた特捜班の一員ダニーの娘が、小さな寄木細工の木箱を見つける。中には少女の写真の入ったロケット。
どうやら東日本大震災のときに日本から流れされたものが、流れついたらしい。

といっても、これが殺人事件につながるわけではない。メインの話は連続窃盗事件にからむ殺人事件である。こちらの事件の捜査は、いつものようにテンポよく進み、めでだく解決とあいなる。

そして、最後のエピローグ。ダニーと娘は、寄木細工の箱を持ち主に返そうと、日本まで出向く。
そんな、ハワイから被災地の仮設住宅まで、1日で行けるものか、などと思うわけだが、
もっと「なんだかなあ」と思ったのは、訪れたところが、どう見ても古い3,4階建ての市営住宅といった趣の団地。建物の間の通路には低い植木や花がいっぱい育てられていて・・・。

こりゃ、「仮設住宅」なんかじゃない! これは、ふつーの日本人の住居!
アメリカ人にしたら、日本の団地は仮設住宅に見えるのだろう。

もう一つの話題は、英国のミステリドラマ。
コリン・デクスター原作の『主任警部モース』が終わり、モースを演じた俳優ジョン・ソウもなくなり、新たにその後継ドラマとしてモースの片腕だったルイス部長刑事が『オックスフォードミステリー ルイス警部』となって戻ってきた。

モースの最後の方は、毎回、毎回、モースが女性に惹かれ、結局その女性が犯人だったりする話が続くので、「学習はしないのか!」といささかうんざりしていた。

今回のルイス警部は、だいぶ年をとり、愛する妻にも死なれた孤独な中年刑事。インテリのモースに比べると、労働階級の出のくそまじめな役柄で、モースからよくバカにされていたが、モースの魂が乗り移ったかのように、女性によく心を動かされ、モースと同じような結末になることが多いのがおかしい。

でも、注目はこのルイス警部ではなく、その相棒となったジェームス・ハサウェイという若手刑事。
191㎝という長身なので、モースと一緒に歩いていたときのルイスは背の高い人だと思っていたが、ハサウェイと一緒だと小柄に見える。モース役のジョン・ソウはずいぶんと小柄だったんだなあと思う。

このハサウェイ。ケンブリッジ大卒ということで、オックスフォードをずいぶん意識している(見下している)。
それに、神学校に通っていたが、何があったのか中途退学したらしい。訳ありのようだ。ゲイか?
ルイスと違ってうんとインテリで、宗教や文学などの知識が豊富。
でも、その一方で、何を考えているかわからないところや、タバコを吸いまくるような非行少年的なところもあり、(ゲイ疑惑もその一つ)真面目なルイス警部をイライラさせる。

こうした背景の複雑さに加えて、このハサウェイ役を演じるローレンス・フォックスという役者がなかなか面白いのだ。
背が高く、顔もハンサムなんだかハンサムじゃないのかよくわからない。
それと、くそまじめな感じの中に、ちょっと斜に構えたようなおかしみがある存在感をかもしだす芸達者なところなど、ちょっと、「シャーロック」でスターになった、ベネディクト・カンバーバッチに似ている。
カメラワークも、彼の無表情の裏にある、人を小ばかにしたように見えなくもない、一種独特のおかしな表情を映すことが多い。

フォックス(ハサウェイ)も、カンバーバッチ(シャーロック)も、ともに36歳(フォックス)と38歳(カンバーバッチ)で年も近いこと、父親が俳優であることなど、似ている要素がいくつもある。
フォックスの叔父は、ケン・フォーサイス原作の映画『ジャッカルの日』でジャッカルその人を演じたエドワード・フォックス。
女性法医学者が主人公の『サイレント・ウィットネス』の2代目ヒロイン、ニッキー・アレキサンダーを演じているエミリア・フォックスは従妹だというから、まさに芸能人一家なのだ。

「オックスフォードミステリー」ではルイス警部より、ハサウェイの方がドラマの中心になることも多くなってきた。でも、このドラマの面白さは、この対照的な2人の掛け合いにあるといってもよい。
被害者の通う私立学園に二人が捜査に行くのだが、ソファに座って面会を待っていた二人を職員が子供を入学させたがっているゲイのカップルと勘違いして、「本学にはいろいろな文化をお持ちの親御さんがいますので、ご心配なく」と話しかけると、すかさずハサウェイが横のルイスの手を握り、「ねえあなた」みたいにそれらしく振舞うといった、クスリと笑わせるところがある。

こないだは、モースの衣鉢を継いで、思いを寄せた女性が怪しいと悩むルイスを心配して、ハサウェイが ‘らしくなく’ ちょっと思いやりのあることを言うと、ルイスが「なんだ、pastoral careか?」と皮肉っぽく返すシーンがあった。
字幕では、確か「カウンセリングか?」みたいに訳されていたのだけれど、この「パストラルケア」というのは、牧師や神父などが病院や学校、教会などで病人や生徒などに行うもので、ハサウェイがかつて神父を目指したことをかけて言っているのだ。

ところでこのドラマ、「オックスフォードミステリー」と銘打っているだけあって、オックスフォードの大学の内部や街や公園などがふんだんに描かれていて、そちらも興味深々。
こんなに大学関係者の中に殺人事件が相次いで、大学は文句をつけないのだろうか。

ところで、
私は、ケンブリッジのフルボーン病院で半年間、研修していた間に、1回だけバスでオックスフォードまで行き、リトルモア病院という精神科病院に研修に行ったことがある。

ケンブリッジからオックスフォードへは、鉄道で行くにはロンドン経由で行くしかなく、直接行く高速バスはあるのだが、1日2便くらいしかなくて、私は午前中のバスを予約していながら遅刻して、夕方の便で行くしかなく、着いたら、旅行者案内所がすでに閉まっていて、ホテルも探せず困ったことがあった。
オロオロして、その近くにいた人に声をかけていたら、一人の女性が同情してくれて、車でホテル探しをしてくれた。ところが、どこも満員。
すると、その女性、オックスフォードの病院の女医さんだということで、病院の宿舎に掛け合って、1泊だけ泊まれるように交渉してくれた。
今思い出しても、冷や汗モノのオックスフォード行きだった。

そのとき研修した病棟の師長は、30代の若い男性で、肩より長いストレートな金髪をさっそうとなびかせて歩いていた。オックスフォードの病院の方が、ケンブリッジの病院よりハンサムが多かったかも。
大学や街のほうは、あまり見て回る時間がなかったけれど、ケンブリッジより都会で、車も人も多く、環境はケンブリッジの方がよかったな。

若かりし頃の話。
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こんな刑事ドラマがあったなんて [テレビ番組]

ケーブルテレビで外国のTVドラマを見ていると、ほとんど地上波放送を見る暇がなく、
このところずっと、日本のTVドラマの視聴率低下に加担している。
なにしろ面白いのだ。

最近、驚き、感心し、楽しみにしているのは、AXNミステリの『刑事フォイル』。
英国で、『警視モース』の後続番組として2002年から放映され大好評を博し、いったん完結することになったが、視聴者からの継続を望む声に継続されることになったという話題のドラマだ。
日本でのタイトルはなんともつまらないが、原題は“Foyle's War"(フォイルの戦争)である。

舞台は、1940年代のイギリスのドーバー海峡に面した美しい街、ヘイスティングス。
時まさに、第2次世界大戦の口火が切られ、海の向こうでは、フランスとイギリスの連合軍がナチス・ドイツとのし烈な戦いの果てに負けを喫していた頃。
英国では、ドイツ・ナチスとの戦いを支持するのか、それとも反対するのかに、世論が二分されていた。
ナチスを支持して戦争に反対する勢力が英国にあったなんて、今では想像もつかないが、
その背景には、反ユダヤ主義の動きや、反共産主義の動きがあったのだ。
もちろん、戦争で儲けようとする勢力はいつの時代にもいて。

フォイルは、釣りが趣味の物静かな紳士。妻を何年か前に亡くし、一人息子は召集されて空軍に入る。
フォイル自身も、国家の大事を前に政府で働くことを希望するが却下され、ヘイスティングスの警察署に警視正として赴任することを命じられる。
戦争中に国内の犯罪捜査の仕事をすることに疑問を抱くフォイル。
だが、戦争の混乱に乗じて起こる、さまざまな犯罪や警察や軍の内部の腐敗に、彼は誠実に毅然と立ち向かおうとする。

しかし、頼りの警察は人員不足で、捜査にも支障をきたすほどである。
彼の運転手として、軍の輸送部隊から派遣されてきたのは、意外にも若い女性サムだった。驚き、落胆するフォイル。
でも、このサムが、意外にもなかなか心立てもよく、頭の回転もよいことがまもなくわかる、というのは、ドラマとしてはお約束の展開ではある。
さらに、新たな刑事としてフォイルが採用したのは、戦場で負傷し片足を切断したため、妻にも忌避されて、自暴自棄になっていた兵士ミルナー。

このドラマでは、ドイツ系住民への差別と強制収容、疎開児童の問題など、戦争という状況がどれほど悲惨で不条理なものであるかを赤裸々に描き出している点でも、ほかの警察ドラマとは一線を画していると言ってよい。
それも、声高に反戦を叫ぶのでも、単純にドイツを敵として描くのでもなく、どんな時代にもある人間の矛盾や浅ましさといったものが、家族ならではの心情などとともに、犯罪の捜査というストーリの中に組み込まれていて、ドラマに奥行きを与えている。

毎回(といっても、まだ4回分しか見ていないのだけれど)、ジンときて、深く考えさせられるところがある。
港の漁師がはるかダンケルクまで、負傷した英国人兵士を救出するために息子とと二人で小さな漁船を出し、敵の攻撃で命を落とした息子の死体と15人の負傷兵を連れ帰ってくるシーンなんて、つい涙がこぼれた。

刑事ドラマというより戦争ドラマと言った方がいいようなドラマが国民的長寿ドラマになるなんて、日本では考えられないような気がするのだが、どうだろうか。




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