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消滅可能都市 [日々の出来事うっぷんばなし]

「日本創成会議」が全国自治体の将来推計人口により、23区で唯一、豊島区が2040年には20~39歳の若年女性が半減し、人口を維持することができない「消滅可能性都市」となると公表してから4年が経った。

以来、豊島区は「持続発展都市」を目指して、「女性に優しいまちづくり」をうたって様々なプロジェクトを展開しているらしい。

その成果はどうかわからないが、私の住んでいる文京区界隈を見ても、
祭りの時の観光客を除けば、普段はあまりにぎわってはいない。
観光客も多くは外国からの人たちだ。

新しい店ができては消え、古い店もどんどん消えていく。
千駄木駅前に「仏像を売る店」ができたのも最近だと思うが、もうつぶれてしまった。
駅前の交差点脇のイタリアンの店は、けっこう長い歴史があり、テレビなどでも取り上げられたことは何度もあるが、この9月に移転して違う業種になってしまうらしい。
近くのバッグ屋さんも閉店セールを長々とやっている。
お気に入りのハワイ風パンケーキの店OHANAも無くなった。

谷中銀座でおいしいお店などをよくテレビで紹介しているが、
あれだって新しい店ばっかり。しかも、どんどん変わっている。

今度の大阪北部地震でガスが止まり、銭湯に人が集まっているとニュースで報道していたが、
近所の銭湯は軒並み店じまいしてしまった。
ここに引っ越してきた当時は、すぐそばにいくつもあったのだが。

そもそも、入居した時には働き盛りだったマンションの住民も、20年も経てばみな高齢者の仲間入り。
(学会では65歳以上でも高齢者とは呼ばなくなったらしいが)

遅々として進まなかった不忍通りの拡幅工事も、ここへきてかなり進んで、日医大の坂下の三叉路交差点も大きくなって、バス停も移動した。
でも、道の両側の店々がつぶれて空家になっているのでは、どうにもならない。

何とか活気を取り戻せる方法がないものか。
気に入っている街だけに、このまま消滅してしまわないか、とても気がかりである。

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時代は変わる [こんなことあんなこと]

最近、ある精神科の病棟では、患者さんのおやつの時間が週3日しかないと聞いて驚いた。
それも時間が決められているのだそうな。
入院していると、食べることだけが楽しみという患者さんが多いのに。
糖尿病の人もいるし、誤嚥・窒息のリスクもあるし…ということらしい。

それで、職員はどうしているのかと質問したら、
職員にもお茶の時間なんてないというので、またまたびっくり!

だいぶ昔の話になるが、
私が働いていた病院では、毎日午後3時から40分もお茶の時間があって、
夏ならスイカを切って食べたり、朝とれたてのイワシの酢漬けをお茶受けにしたりしていた。
その頃は、家族からお菓子をお礼にいただくことも普通にあったので、
わざわざ買うまでもなく、おいしいお菓子がふんだんにあった。

安月給だったからか、管理者も何も言わなかったし、その時間は患者さんも遠慮してくれていた。
私がお茶より患者さんと話をしているほうがいいと思ってデイルームに座っていると、
患者さんのほうから、「お茶だよ」「お茶しないの?」と心配してくれた。

夏の暑い日、入浴介助があった日には、一仕事終えたら
患者さんがやっている院内の喫茶店にアイスコーヒーやクリームソーダを注文して届けてもらい、
みんなで喉を潤した。

今はそんなことしたら、とんでもないことになるらしい。
急性期病棟などでは、1日に何人も入退院があると
お茶なんかやっている暇はないという。
そんなことやっていると、その日のうちに仕事が終わらないよと言われた。
喉が乾いたら、立ったまま水を飲むくらいだそうな。

でも、ヨーロッパでは一般病院でも午前、午後とお茶をやっているらしい。
日本の総合病院で実習したスウェーデンからの留学生が、
「なんで日本の病院では10時のお茶がないんだ」と文句を言っていた。
体が持たないと。

これも昔の話になるが、
私が英国で研修していた精神科病院では、全病棟のスタッフが集まっての朝の申し送りが終わると、
それからスタッフは一緒に食堂に行って、朝食を食べた。
私は寮でしっかり朝食を食べてから出勤していたから、
毎日2回朝食をたべていたことになる。
さすがに2回目の朝食はヨーグルト程度だったけど。

それに、英国では医療はすべて国営で、
病棟には患者さんとスタッフのための紅茶、コーヒー、牛乳、砂糖、ジュース(甘い色つき水のようだったけど)が配給されて、官製品の白いティーポットもカップとソーサーも病棟にあった。
お湯を沸かす電気ポットも。だからいつでもお茶をすることができた。
ただし、病棟には冷蔵庫がなかったので、夏にはミルクが腐っていないか確かめてから飲まなくてはいけなかった。

うつで入院してきた患者さんが泣いていると、看護師が紅茶を入れて飲ませ、話を聞いていた。
地域の福祉サービスの居住施設にも同じものがあった。

スイスで研修した精神科病院でも、朝10時と午後2時にコーヒータイムがあって、
美味しいケーキをいただいた。

日本の外資系企業でも、会社に行くといろいろな朝食用の食べ物が用意されていて、
好きに食べられると聞いたことがある。

ワークライフバランスというけれど、働いている場のQOLも問題にしないといけないんじゃないかな。
お茶休憩も取れない職場なんて、おかしいと思う。
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おいち不思議がたり [本のはなし]

ひさびさに、あさこのあつこのおいち不思議がたりシリーズ新作『闇に咲く』。
といっても、
この6月に、さらに同シリーズの新作『火花散る』が出る(出ている?)らしいから、読むのも追いつかない。

このシリーズの主人公は、蘭方医として名を馳せていたが、今は深川の菖蒲長屋で一町医者として働いている松庵の娘、おいち。
互いの信頼と愛情で結ばれた二人だが、この二人に血のつながりはない。養女なのだ。
養母であるお里も、おいち5歳のときに亡くなった。

おいちは今、父の薫陶を得て医者修行中。
ときどきお里の姉で豪商のおかみさんとなったおうたがふたりを訪ねて来て、なにかと(いらぬ)世話を焼く。

だが、このシリーズで特異なのは、おいちがこの世に思いを残して亡くなった人の姿が見えるという能力をもっていること。今風に言うと、サイキックですね。

さらに、この二人の他に、本所深川界隈を仕切る岡っ引きの仙五朗親分や、おいちに思いを寄せる飾り職人の新吉などが登場する。

今回は、大川端で立て続けに夜鷹が殺されるという残忍な事件が起きる。
しかも、腹を一文字に切り裂かれて。

そんなとき、おいちは強烈な血の臭いを感じ、大けがをしたけが人が運び込まれるような予兆を感じる。
そしてやってきたのは、一人の若い男。
血を流しているわけでも、血を吐くような病にかかっているわけでもないようだった。

男は小間物問屋『いさご屋』の主、庄之助。
商家の主とはとても思えない優男だった。
相談事があるという。
それはとても現実とは思えない話だった。

若くして死んだ双子の姉が自分の中にいる、という。

あさのあつこさんの作品の登場人物には、たとえばバッテリーの主人公など、いわゆる発達障害(今までならアスペルガーなどといわれた)か愛着障害と思われるような、コミュニケーションに独特の難しさを抱えてキャラクターがよく登場する。
今回は、「解離症状」とか「多重人格」とかの診断名がつくかもしれない。

おいちは真相をさぐるため、松庵や仙五朗親分の心配を振り切り、いさご屋に乗り込むことにする。
行ってみると、いさご屋の雰囲気は異様なものだった。
偶然、飾り職人の新吉も雇われていた。

やがて、いさご屋内部の確執と、連続する夜鷹殺しが結びついていく。
途中まで、なんとなく謎が解けそうな気がして読んでいたが、最後の方で急にどんでん返しがある。ちょっと急すぎるような…。
なので、これ以上の紹介は封印。

いつもながら、あさのあつこさんの語り口は切れ味よく、ぐいぐいと物語の中に引き込んでいく。
ものすごく血なまぐさい話なのだが。

寝る前に読んでいたら、2日で読み終わったが、睡眠不足。

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アスパラガスの魅力 [こんなことあんなこと]

先日の札幌での学会の帰り、ゆっくり空港で買い物を楽しんでいるうちに、
離陸時間を間違っていたのに気づいて焦った話を書いたが、
そのときに、美瑛選果というお店でアスパラを買おうとしたら売り切れていたので、
予約しておいたのが1週間後に届いた。

グリーンとホワイトアスパラのセット。
2008年洞爺湖サミットの晩餐会に選ばれた食材だとか。

写真に撮らなかったので、その姿をお知らせすることはできないが、
関心のある方は、こちらのネットでご覧ください。
https://shop.bieisenka.jp/
とてもたくさんで一人では食べきれないと思ったのだが、
結局、誰にもあげず、一人で食べてしまった。

ホワイトアスパラは、前にスープのつくり方を知り、やってみたが
結局、もともとの味がいちばんと思い、ゆでて食べた。

沸騰した湯の中にレモン汁を入れてゆでると真っ白になる。
味も引き立つ感じ。
なんといってもシャキシャキした歯ごたえがよい。
先に、根元のほうの皮を厚めにそぎ、先に茹でてから
残りの部分を茹でるとバランスよく茹でられる。

その後、グリーンアスパラは焼くとおいしいと聞いて、
グリルで焼いてみた。
皮をそいでから、焦げ付かないように穂先までオリーブオイルを塗り、
グリルパンに長いまま並べ、6~7分焼く。
あまり焼く時間は長すぎない方がおいしい。
キッチンバサミで適当な長さに切ってお皿へ。

これが絶品!
アスパラってこんなに甘かったのねと驚くほど。
ただ、オリーブオイルをかけて食べるだけで充分。
塩を振りかけてもよさそうだけど、塩分制限中なので。

こうして毎日ホワイトとグリーンのアスパラを食べ続け、
一人で完食。
今日はもうなくなってしまったので、
これから八百屋にアスパラの買い出しにいく。
太くておいしいアスパラを売っているお店が近くにあるのだ。
でも、高いから、白と緑はどちらかにしなければ。



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英国王室漬け [こんなことあんなこと]

ハリー王子の結婚やエリザベス女王の即位60周年記念で、BS放送では英国王室ものの番組が目白押し。

なんたって驚いたのは、エリザベス女王が自分が戴冠した王冠について語るというインタビュー番組。
御年92歳というから、母が亡くなった年より1歳年上。
その割に、頭はクリアだし、目は生き生きとしてユーモアはあるし、感心してしまった。

その王冠に触れられるのは、女王と結婚式を執り行ったカンタベリー大司教だけだというのだが、
その王冠を前にして、その重さやたくさんの宝石の謂れを説明したり、細かいことまでよく覚えているのだ。
母なんて、認知症とは診断されていなかったけれど、「あらそう、そんなことあったっけ」ということが多くなっていた。

女王は、王冠をくるくる回してみながら、これを私だけは触っていいのよ、とインタビュアーの男性に、いたずらっ子のような顔をして言った。
そして、この王冠がとても重くて、少しでも下を向くと、首の骨を折るか、王冠がずれて落ちてしまうかだったので、誓いの文書もまっすぐ立てて読むしかなかったと、ユーモアたっぷりに話した。
25歳のときのことだ。今では英国史上だけでなく世界でも最長在位の君主となった。最高齢でもある。

ところで、エリザベス女王の陰に隠れて夫であるフィリップ殿下については、私もよく知らなかったのだが、なんと恋愛結婚なんだそうだ。
フィリップ殿下はもとはといえば、ギリシャとデンマークの王子で、第二次世界大戦中にギリシャから英国へ亡命した外国人だったのだ(とはいえ、ヨーロッパの貴族はみなどこかで血がつながっているのだが)。
戦時中エリザベスは従軍し、軍用トラックの運転手をしたりしていたのだそうだが、二人はダートマス海軍兵学校で出会い、一目ぼれだったという。

だが、フィリップの姉がナチスと親しかった貴族と結婚したせいで、英国では二人の結婚に反対する人も多かったという。フィリップはギリシャ正教会から英国国教会へ改宗し、英国へ帰化。
エリザベス21歳のときに結婚した。

なので、ハリー王子がメガン・マークルと結婚するのもさほど新しいことではなかったのかも。
彼女のようなしっかり者が、お調子者ハリーの手綱をしっかり引いてくれる方が、女王も安心かも。

ところで、メガンの母親はソーシャルワークの修士号をもち、心理療法士として働いているという。
ヨガインストラクターという情報もあるが、50歳を過ぎて大学院に行ったというから、働きながら勉強したのだろうか。

一方、彼女が6歳の時に離婚した父親は、ハリウッドの映画会社に勤める有名な照明技師。
アルコール依存症らしいから、しっかり者の妻と依存症の夫という共依存の典型的なケースかも。
ハリーとメガンがその轍を踏まなければいいけど。
どっちもAC同士みたいなもんだからね。
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週末の顛末 [こんなことあんなこと]

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先週末、札幌で学会があった。
数日前から北海道がいかに寒いかという情報が駆け巡り、最近の暑さでしまい込んだ冬物を引っ張り出したり、てんてこ舞いだった。
当日朝も、早朝覚醒しあたふたと衣類を取り替えたりして出かけた。
ホテルに着いてみると、置いてきたはずの衣類が入っているし、入れたはずの下着が入っていなかったり…。
でもこれが結果的に役に立ったのだけど。

金土の二日間、札幌は素晴らしい五月晴れ。
気温は20度前後だが、日が当たるところを歩いていると汗ばむほど。
(あつい下着を着ていたせいもある)

学会初日は発表者が体調不良で欠席したこともあり、早めにホテルに戻り、
着替えて懇親会に出かけることにした。
そのとき、前日着ていたはずの上着が室内に見当たらず、フロントに電話して清掃の人などに問い合わせてもらった。
だが、ゴミ収集場を見てもなく、もしかしたらシーツを交換した中に紛れ込んでいるかもしれない。でももう業者は終業時間が済んでおり、連絡がつくのは週が明けてとなるということだった。
前日食事に行ったお店にも電話してみたが、そんな忘れ物はないとのことだった。
忽然と、上着が消えた!まさに密室事件?
仕方なく、置いてきたはずだがなぜか荷物に入っていた服を着て(ここで役立った)、出かけた。

で、懇親会場で実行委員の一人にひょっとして忘れ物に上着が届いてなかったかと、期待はしていなかったが聞いてみた。
すると、それらしき上着が届いているという! なんとFBにアップまでされて?
友人に聞くと、そういえば前日の食事のときには上着を着ていなかったよという。早く言ってよ!
といっても本人が覚えてないんじゃ、他の人を怒るわけにいかない・・・。

翌朝、会場で無事に上着を受け取り、ホッとしたのもつかの間…。
早朝ミーティングで、衝撃的なニュースがもたらされた。
学会の理事も歴任されたこともある、会員(女性)の一人が前日ホテルで急死されたというのだ。
あまりのことに、言葉も出なかった。
ちょうど1年と1ヶ月前、実家の母が自宅で急死したのと状況が似ていて。

この学会、何かが起こる。
6年前は京都でのプレコングレスの最中にかすかな揺れを感じたのが、東日本大震災の揺れだった。
東北方面からの参加者は帰宅するのに3日もかかったと後で話していた。

学会最後の閉会式の冒頭で、残った会員にことの次第を伝えた。
自分ではあまり動揺しているとは思っていなかったのだが、声が震えてしまった。

帰りは余裕をもって19時30分発の便にしてあったので、札幌空港でアスパラやななつ星(お米)を買いこんだりした。
そして、夕食のお弁当を買ってチンしてもらい、さて食べましょうと椅子に座って念のため、チケットの予約控えを見てみた。
すると、な、なんと、出発時間が18時30分となっているではないか。
時計をみると、18時20分!
慌てて荷物をひっつかみ、保安検査場に走った。
こうなると札幌空港は迷路のよう。お店が入り組んでいて、なかなか見つからない。
一瞬、JALとANAを間違えそうになりながら、ようやくたどり着いたら、知り合いの顔も見えた。
よかった!
入ってわかったのだが、乗る便の航空機の到着が10分遅れて、出発も10分遅れになっていたのだった。そうでなかったら、と思うとぞっとする。

で、私のトンデモ事件はこれで終わったのだが、私より1時間早い便で帰京した人の話によると、
東京上空の天候がとんでもなく悪く、着陸を何度も繰り返し、1時間も旋回していたそうだ。
結局3時間かけての到着となったという。
その人とたまたま浜松町駅で一緒になり、結局私の方が先に帰ることになった。
そんなこともあるんですね。
ちなみに、私より1時間遅れの便は関東上空で45分旋回の予定と告げられていたそうだ。
出発が10分遅れただけで済んだ私はラッキーだったみたい。

3日間海鮮物ばかり食べていたら、体重は増えたのに、身体年齢は出発前より2歳も若返っていた。
終わりよければすべてよし?
亡くなった方には申し訳ないけど。

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最近の海外ミステリードラマで気になること [テレビ番組]

ケーブルテレビの海外ミステリー番組の新シリーズが相次いでスタートする。
ミステリーじゃないけど、以前NHKでやっていた『This is us 36歳 これから』も。
吹き替え版なのが残念。

新シリーズが始まる直前には、過去のシリーズを一挙放送されることが多い。
これはわかるしありがたいのだが、
最近、新シリーズも、スタート前になぜか一挙放送する。

それでそれを全部録画して、ついつい一挙に見てしまう。
ゴールデンウィークはどこにも出かけないので、一日中、ボーっと見ている。
しかも1.3倍速で見るものだから、あっという間に新シリーズ全回を見終わることとなる。
これって、何のためなんだろう。
あらためて正規放送時に見る人が減ると思うんだけど。

最近みた中では、BBC-1"のIn the Dark"という全4回のドラマが面白かった。
過去にトラウマを抱えたマンチェスターの女性刑事ヘレンが主人公なんだけど、
これが妊娠していて、臨月の大きなおなかを抱えながら捜査しているのだ。
しかも、ギャングが銃をもって抗争している一帯で。
しかも、おなかの子が付き合っている同僚ポール(結婚していない!)の子なのか、たまたま寝た相手アダム(こちらも警官!)の子なのかがわからない!

子ども時代の親友の夫が幼児誘拐の容疑者となったため、親友を助けるために、ヘレンはポールと一緒に故郷に戻る。
そこで過去のトラウマが蘇る…。
浮気相手に結婚を迫られ、ヘレンはポールに子どもの親がどちらか分からないと告白する。
この浮気相手アダムを演じているのが、ヨーク警察が舞台の『ヴェラ』の最初の若い相棒だった、ハンサムボーイのデイビッド・レオン。最近は映画の監督などもやっているらしい。

ポールはヘレンに怒りをぶつけ、二人の仲は険悪に。
ここから二人の仲も、捜査も、混乱の中へ突き進む。

たった4回なんだけど、ストーリーは2転3転して、ハラハラドキドキ。
なにせいつ破水してもおかしくないような、巨大なおなかを突き出して
町中を捜査のために歩き回るんだから。
こういっちゃなんだけど、ヘレンを演じるMyAnna Buring (マイアンナ・バーリング)は、そう美人というわけではない。
スウェーデン生まれの中東育ちという変わり種なのだが、有名なLondon Academy of Music and Dramatic Art(LAMDA) を卒業した筋金入りの女優さんである。

英国のドラマに出てくる俳優さんは、このヘレンやポールなど、いわゆる定型的な美男美女はあまりおらず、本当にちまたにいそうな顔立ち、体つきをした、それでいて個性的な人ばかり。
『This is us』の主人公の一人はものすごくふくよかな女優さんだしね。
(これはアメリカのドラマだった。間違えました。でも、アメリカの女優さんはなぜみなロングヘヤー?)
それに比べると、日本の若い女優さんたちはお人形さんみたいで、みんな同じに見える。

でも、最近の海外のミステリードラマや小説には、けっこう妊婦の刑事が登場して、ハードボイルド並のアクションをこなす。はやりなのかしら。

それにしても海外も日本もそうだが、やたら女性が犯人というのが多いような気がする。
(このドラマは違うけど・・・そのくらいのネタバレは許される?)
どこの国でも凶悪犯罪を犯すのは、女性よりも圧倒的に男性が多いのに。

日本でも女性が凶悪犯罪(しかも連続殺人など)を犯すと、毒婦だのなんだのとマスコミがえらく騒ぐので、多いと思われているのかも?

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代打で現場復帰 [こんなことあんなこと]

4月からさる大学の特任教員として勤務している。
1昨年、教員をしていた大学院の後輩が講義中に倒れ、まだ職場復帰できないでいたことから、助っ人として非常勤で学部の授業を数コマ引き受けていた。
2年たったところで、あと1年、大学院や委員会業務などもやってほしいとの依頼で、週3日、月12日の契約で引き受けることになった。
通勤時間が20分ちょっとということが、引き受けた重要ポイント。

大学を定年退職してから、もう大学は十分やったと思って個人営業を始めたのだが、ここへきて思いもかけない現場復帰である。
自営業のほうも兼業するが、私としては「社会復帰」といった感覚。

おまけに同じ看護系の大学とはいえ、初めての組織に勤めるのは戸惑うことばかり。
これまでいろいろな職を経験してはいるが、新人オリエンテーションを受けたのは一番最近で28年前のこと。会議の会話にもついていけない。みなさんとても早口で、よく聞き取れなかったりする。これは年のせいか。

3週目にようやく保険証がもらえ、4週目にしてようやく職員証がもらえた。
この間、免許証もパスポートももたない私は、身元を証明するものが何もなく、
病気になったり事故を起こしたりしないようにと、まるで難民になったような気分だった。

週3日のはずが4月はあれこれ忙しく、実習病院の打ち合わせなんかにもでかけたため、14日出勤することになり、5月に調整することになった。

それでも学部生の卒研や修論のゼミなどはやはり面白く、つい張り切ってしまい、1週目にしてどっと疲れが襲ってきた。
なにせ、院生が社会人なのでゼミも夜間開講なのだ。
会議も昼休みに(早口なのは、時間がないせいみたい)。

おかげで昼食や夕食を食べるタイミングが分からず、朝、パンを2食分買っていくが、おなかがすく。
もともと、普段の生活ではあまり空腹感やら食欲やらを感じない質で、
前の職場では、お昼を食べたらその後は何時間も食べたり飲んだりせずに仕事をして、気づいたら夜の9時だったなんてこともあったのだが、ここへきてやたら感じるようになった。
珍しく間食にお菓子を食べたりしている。
あれやこれやまだ混乱していて、集中できないせいかもしれない。

とにかく前の職場のことをあまり持ち出さないこと、1年しかいないのであれやこれや口出ししないことを肝に銘じているのだが、これがなかなか難しい。
あと2日でやっと4月が終わる…。



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弥勒シリーズ第6弾 [本のはなし]

通勤ということをしなくなると、途中で本を読むことがなくなり、ぐっと読書量が減った。
自宅にいればいつでも読書すればいいではないかと思われるかもしれないが、
自宅ではもっぱらビデオに撮ったテレビドラマ(たいていは海外ドラマ)を1.3倍速で観て過ごしている。
なぜか本を読む気がしないのだ。

この4月から週3日勤務するようになったのだが、通勤時間がなんと20分。
乗車時間はわずか9〜11分。読む時間はない。
本を読むのは、もっぱら夜寝床に入って眠くなるまで。せいぜい30分。
なかなか進まない。

でも、あさのあつこ弥勒シリーズの最新作『地に巣くう』(光文社時代小説文庫)は、一気に読んだ。
一気に読まないと、登場人物の人間関係がわからなくなるということもある。

壮絶な過去をもつ小間物問屋遠野屋清之介と、彼に強い興味と敵愾心をもつ北町奉行所定町廻り同心、木暮信次郎、それに岡っ引きの伊佐治親分が絡むのはいつもの物語なのだが、
今回はなんとしょっぱなから木暮信次郎が何者かに襲われ、腹を刺されるという衝撃的な事件が起こる。
しかも、その後、大川にあがった屍体が、信次郎を襲った男であることが判明する。

今回は、20年前に病死した信次郎の父親、先代の同心、右衛門の衝撃の過去をめぐる物語である。
これまで衝撃の過去といえば、清之介のものであって、信次郎はいわば先代の同心のぼんぼんのような立場で、性格に難はあっても謎や影はなかった(はずだった)。
だが、この事件をきっかけに、信次郎は亡き父の真の姿を明るみにだそうと、遠野屋清之介に助力を頼む。
といっても、素直に頼んだわけではないのは、いつものこと。
善人と信じられてきた父親は、ほんとうはとんでもない悪人だったのか。
先代の同心、右衛門を尊敬してやまない伊佐治親分は、先代の過去を暴こうとする信次郎に反発する。

これに、遠野屋の二番番頭信三が出先でたまたま見つけた、腕の立つ半襟職人とその一家や、信次郎が襲われる前に会っていた、両国の両替商のお内儀などとのからみが、徐々に右衛門の過去のなぞと結びついていく。

それにしても、清之介に対する信次郎の執拗な関心はいや増すばかり。
清之介もまた、自分の過去を何とかして暴こうとする信次郎に抗えないものを感じている。

表面だけみると、性格のねじくれた同心と正直でまっとうな商人の二人が、実は根は似た者同士であるということが繰り返し繰り返し語られるのだが、そのしつこいまでの叙述に、もういいよ、わかったよと言いたくなってきた。
あさのあつこさんは、どうしてここまでそれにこだわるのだろう。
その疑問は、この先、この物語はどこに行き着くのだろうという疑問ともつながっている。







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男親の気持ち [本のはなし]

年下の友人が、直木賞をとった門井慶喜の『銀河鉄道の父』を読んで、「父親ってそうだよなあとつくづく思った」と言った。
本人は二人の子をもつ父親。
「そうだよなあって、どんななの?」と聞いてみたが、答えがはっきりしない。
何とも言葉では言えないらしい。

私の父は分裂気質の研究者であったから、親子と言ってもあまり親密とはいえない関係で、亡くなって6年が経つ今、父親がどんな気持ちを抱いていたのかは、知る由もない。

しかも、姉と私の娘二人だったから、これが息子だったらどうだったのだろうという興味もあって、読んでみた。

これは宮沢賢治の父の、そして宮沢賢治自身の人生を描いた小説である。
宮沢賢治に関する研究はたくさんあるようだが、私自身はこれまでほとんど読んだことはなかった。
ただ、保育園で初めて働いた時、子どもたちに何か絵本を読んであげてと先輩保育士に言われて、『セロ弾きゴーシュ』を読んだ。
今、青空文庫で読んでみると、年少児にはとんでもなく難しい物語だったとわかる。
その先輩は、「それは私も好きな物語」と言ってくれたが、それは私の誤った選択をなぐさめてくれたのだろう。

それはともかく、
この小説の最初の章は「父でありすぎる」というタイトルである。
まさにこれがテーマなのかもしれない。
とにかく子供に対する愛情が人一倍強く、憲治や妹が病気になって入院すると、泊まり込んで寝ずに看病し、下の世話までやるような父親なのである。
そのせいで自分が病気になり、一生腸に悩まされるようになるのだが。

その一方で、父親たるもの、男たるものこうあるべしという社会規範にとらわれてもいて、その思いを口にはできず、自分を戒めているのである。

憲治自身も妹トシに対して熱い愛情を注ぎ、トシが病で入院した際には泊まり込んで看病し、下着までも洗った。

この本がいいと言っていたあの友人も、こんなにあふれるほどの愛情に苦しんでいるのだろうかとふと思う。

とにかく、葛藤だらけの人なのである。
一つは、質屋と古着屋という家業についての葛藤。
父はその仕事の傍ら、地元の文化人として全国から有名な講師を招いて講習会などを催したりしていた。どこか自分の家業を恥じているところがあったようだ。
それでいて、自分がそう親に言われたように、憲治ら息子にも「質屋に学問は必要ねえ」といって大学に行かせまいとする親なのである。
ところが、結局は息子ばかりか娘までも、質屋の仕事を嫌い、親に逆らって大学に進む。
実際に、父も子どもたちも、とんでもなく優秀だったらしい。

父は浄土真宗の熱心な檀家なのだが、憲治はその父からもらった本がきっかけで日蓮宗に帰依して、熱狂的ともいえるほどの信徒となる。
何につけ、東北人とは思えない(これは偏見!東北人だからこその)熱い思いを抱えた人たちである。

小説家はともすれば重苦しくなりかねない悲劇的な憲治や父、妹たちの人生を、独特のリズムでつづっていく。

それにしても、私にとって男親というものは、永遠の謎かもしれない。

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